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2017年10月

シンクリノイガ2

シンクリノイガ  Cenchrus echinatus L. 島名トッツキ,クリノイガ イネ科*。

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写真上 大村海岸を覆うシンクリノイガ Cenchrus echinatus

・原産地 中央アメリカ、熱帯アメリカ原産のクリノイガCenchrus brownii Roem. et Schult とは異なる。*2
・導入 戦後米軍時代(1946~1968),フィリピンからグアム経由で導入した牛の敷きわらに付着して入ってきたという*3。非意図的導入。
・侵略性 小笠原諸島の世界自然遺産登録以前から、侵略的外来植物・草本NO.1として南島で精力的に駆除されてきた*4。
・駆除の困難性 母島では沖港海岸(前浜)に広がり、延島は2年近く掛けて駆除、父島で は大神山神社の一角で繁茂する個体群を、やはり2年近く掛けて駆除をした。大村とその周辺にまだ残存して広がりをみせている。夏期(5-10月)は成長が速く10日程で結実、下に落ちた種は直ぐに、犬・猫・鳥・人にくっついた実は落下先で発芽し広がる*3。母島では、その後環境省事業で駆除されたが、再発が気になる。抜き取った後も絶えず監視し、結実する前に抜く、根気よく続けることが要る。
・拡散  水に浮く本種は他の海岸、属島に漂着して海岸線に群落をつくる可能性がある。父島・南袋沢の海岸(ブタ海岸)には汀線に並行した群落があった。米軍時代(1946~1968),ブタを放飼いしていたので、ブタ・人に付いて群落ができたと考えられる(その後消滅、波による砂の消失が原因か。)。南島の群落は人への付着だけでなく、漂着の可能性もあろう。

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写真中 立入禁止看板の前後に広がるシンクリノイガ Cenchrus echinatus

・大村海岸で 2017年は前年から続く干ばつ、その後の台風豪雨、高気温期が続き、本種は爆発的に再現している。駆除以前の南島を彷彿させる風景である。その上、立ち入り禁止区域に広く生えている。
・対策 世界自然遺産小笠原諸島の管理機関(環境省小笠原世界遺産センター・林野庁小笠原諸島森林生態系保全センター・東京都小笠原支庁・小笠原村)には、早急に対策をたて再拡散を防ぐことが求められる。
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写真下 父島・南袋沢の海岸(ブタ海岸)にあったシンクリノイガ Cenchrus echinatus

*  米倉浩司・梶田忠(2003-)BG Plants 和名-学名インデックス(YList)
    http://ylist.info (2017年10月10日)
*2 清水矩宏ら編著(2001)日本帰化植物写真図鑑
*3 シンクリノイガ>小笠原諸島の外来植物
    http://boninintroplant.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-5a8e.html
*4 延島冬生(2010)小笠原諸島に侵入している外来植物の現状 植調44-1,5-15 (財)日本 植物調節剤研究協会
   http://bonin-islands.world.coocan.jp/Shokucho44-1PDF.PDF

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