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2014年4月

トゲヨルガオ

トゲヨルガオ Ipomoea alba L. ヒルガオ科*  別名,ヨルガオ,ユウガオ  Calonyction aculeatum (L.) House*
Togeyorugao20131223 サツマイモ属の分類は難しく見解が分かれる。ハリアサガオ(トゲヨルガオ) Calonyction muricatum (Linn.) G. Don, Ipomoea muricata (L.) jacq.*2, ヨルガオ  Calonyction aculeatum*3などがある。
 つる性草本、白花。本種は太平洋戦争以前に導入されたものであることは確かである。「ヨルガオ(イウガホ)熱帯亜米利加」原産*4が学名の記載は無いが本種とすると、時期は早くても大正期(1912~)、遅ければ昭和初期(1926~)であろう。鑑賞用に父島に導入された*4。太平洋戦争後、無人状態時に野生化し、小笠原諸島返還後の調査で「北袋沢の八瀬川に沿う水田跡はシュロガヤツリとトゲヨルガオで一面に覆われていて」*5と戦前の様子を知る津山 尚先生を驚かせている。日本では「小笠原にのみ帰化」*6とされる。本州、四国、九州、琉球で逸出帰化との見解もある*7。
写真上 トゲヨルガオ(父島北袋沢・小港駐車場脇)

Togeyorugao20130105 本種は湿地を好み、北袋沢[きたふくろざわ]、大滝[おおたき]の河川沿いに繁茂していたが、開発が進むとともに衰退した。しかし、近年北袋沢の山際、河川土砂が持ち込まれたと思われる洲崎[すさき]残土置場で広がり、本種同士や工作物に絡まったり、他の木本にマント状に拡がって、昼間から白い花を咲かせている。
 河川付近の湿地を好むことから、本種は河川敷とその周辺の自然再生に脅威となる種である。



写真中 枯れた本種のつるに絡み登るトゲヨルガオ(同)

Togeyorugao20131223_1

写真下タコノキに絡み覆っている トゲヨルガオ(同)
* 米倉浩司・梶田忠(2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),
http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html(2014年4月11日)
*2 清水建美編著(2003)日本の帰化植物
*3 豊田武司編著(2003)小笠原植物図譜増補改訂版
*4 豊島恕清(1938)小笠原島の植生並熱帯有用植物に就て,農林省林業試験場
*5 津山 尚(1970)小笠原の自然・解説編,廣川書店
*6 榎本 敬(1993)小笠原諸島、父島・母島の雑草と帰化植物,小笠原研究年報16
*7 太刀掛 優・中村慎吾編(2007)改訂増補帰化植物便覧
注 学名の表示は属,種小名まで。

 

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