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2013年1月

ダンチク

ダンチク Arundo donax イネ科*  ヨシ(父島方言)
Dantiku20120108_02


 本州(関東以西)、四国、九州、琉球、台湾、インドその他熱帯アジア各地に分布*。
高さ2-3m,太さ2-3cm。小笠原に分布*2,3とあるが自生種ではない。外来種*4,5とする見解が妥当であろう。自生種とすると現状は野生絶滅ということになろう。太平洋戦争以前の文献に記載が見当たらないが内地(八丈島を含む)から導入されたものは記載されていないものが多く、明治中期までには導入されたと推定される。戦前の標本は1935/11/17採集者津山 尚、採集地大滝がある*6。分布は父島に限られ*7、「巽谷のダンチク」*5以外に長谷、扇浦、長崎などにあり小群落となるが広がりを見せない。群落は維持されて排他的であるが、それ以上は広がらないようで侵略性は小。ヨシと島で呼ばれているが折れやすく、短いのでさほど利用されなかったようである。「サトウキビ」の写真*5は本種と思われる。

写真上は穂と葉など

Dantiku20120108



写真下は群落

* 長田武正(1994)増補日本イネ科植物図譜 増補第2刷
*2 大井次三郎(1982)イネ科,佐竹義輔ら編著;日本の野生植物草本1単子葉類
*3 神奈川県植物誌調査会編(2001)神奈川県植物誌2001
*4 津山 尚(1970)小笠原諸島の植物,続小笠原諸島自然景観調査報告書,東京都
*5 豊田武司編著(2003)小笠原植物図譜増補改訂版
*6 東京大学総合研究博物館植物標本室
海洋島植物標本データベース
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/fmi/xsl/DShokubu/spm/top.xsl
*7 S.KOBAYASHI・M.ONO(1987)A Revised List of the Vascular Plants and Introduced to the Bonin(Ogasawara) and the Volcano(Kazan) Islands. Ogasawara Research13

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ミズイモ

ミズイモ Colocasia esculenta サトイモ科*  水芋 タロー  タロイモ カワイモ

Mizuimo20111002


 サトイモ(里芋)の一品種、インド東部~インドシナ半島原産*。「みずいも 天南星 Colocasia タロー 一種のさといも…輸入経路名称等を詳らかにせざる」*2とし小笠原島物産誌略*3の文言だけを転記している。小笠原島物産誌略では「ゴアム嶋ヨリ来ルナラント云フ」(ママ)、「小笠原土人ハ此種其初三維群島ヨリ種ヲ得テ植ソメケルト云フ」(ママ)とグアム島とハワイ諸島の両来歴説をあげている。
 当時島に伝わる紫茎と青茎の2種の「真形」が描かれている。芋を食用として導入、小川、湿地に栽培されたようである。移住した日本人も好み、紫茎の芋付近の葉柄はずいきとして味噌汁の実ともされた。子芋を株の周りに付けるものと匍匐枝が発達するものがある。川手の時代に既に野生化していたようである。小笠原諸島返還後も野生化したものが採取され、又シマクワズイモ(Alocasia cucullata)等に圧迫され減少している。侵略性はない。

写真はシマクワズイモに囲まれてるミズイモ(父島)

* 堀田満ら編(1989)世界有用植物事典
*2 川手 文(1911-15)小笠原陸産物誌植物編,東京都公文書館蔵
*3 曲直瀬 愛(1883)小笠原島物産誌略,小笠原村教育委員会蔵

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