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テッポウユリ

テッポウユリ Lilium longiflorum ユリ科*

Yuri20120509
・九州(屋久島)以南と琉球に自生*2。
・4月下旬~6月上旬に開花、岩場に白く目立つ。乾燥に強く、岩場、海岸上のシバ斜面などで野生化し、最近海岸、平地にも広がっている。
・小笠原諸島への導入は遅く、川手*3には記載なく福田*4、豊島*5の記載がある。大正初期頃導入栽培逸出したと思われる。「横浜の植木会社や獨人が種球数百箱を送ったのが始まり…鍋島農場でも当時試作してみた…軸の割合には球は生育していなかった…見込みがないと打遣って…今は野性的に繁息」*4。津山*6は「戦前の採集記録はないので、これが野生化し始めたのは戦後の軍事的の活動のためと想像される。」とある。鑑賞用に島民が栽培、逸出したものもあるが、母島南崎など人家と隔絶した旧日本軍陣地跡にも多いので拡散には旧軍関与の可能性も大。
・小笠原諸島返還後作詞作曲された名曲「南崎」*7には「清い乙女の心を秘めているよな、広い心の海に寄り添うような百合の花」と唄われている。
・広がっているが自生種の生育を妨げているようには見えないので、今のところ非侵略的外来種の一。

Yuri20120505
写真上は鉄砲谷左岸上のテッポウユリ群落(母島)
  写真下は小港海岸林内、同(父島)

* 豊田武司編著(2003)小笠原植物図譜増補改訂版
*2 奥山春季編著(1977)平凡社版寺崎日本植物図譜
*3 川手文(1911-15)小笠原陸産物誌植物編 東京都公文書館蔵
*4 福田定次(1920)東洋の楽園 東洋園芸(株)
*5 豊島恕清(1938)小笠原島の植生並熱帯有用植物に就て 農林省林業試験場
*6 津山 尚(1970)小笠原の自然・解説編 廣川書店
*7 若林英鋭(2004)小笠原で生まれた唄「南崎」 季刊誌i-Bo11 小笠原自然文化研究所

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